岸田 奈美

小学館「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」ライツ社「もうあかんわ日記」発売中! キナリ★マガジンという有料定期購読noteで月4本エッセイを書くほか、役に立たないことを披露しています。 Official WEB→https://kishidanami.com/

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    • 岸田奈美のキナリ★マガジン

      岸田奈美の人生を応援してくれる親戚のような人たちが、読むことのできるマガジンです。わたしはnoteが収入源なので、このお金でゴリゴリに生きています。「事実は小説より奇なり」な話や、役に立たない話をします。最低月4本の完全有料記事全文+無料記事のおまけ部分が読めます。

    • 姉のはなむけ日記〜ダウン症の弟のグループホーム入居騒動〜

      ダウン症の弟が自立のため、グループホームへ入居することになっただけのはずが、別府まで車を買いに行ったり、看板をあわてて立てたり、家族で泣いたりした日々のこと。

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      比較的多くの方の目に触れてしまった記事。3万PV〜100万PVくらい。

    • 突撃!岸田の文ごはん

      伝説の大きなしゃもじを持ち、いま、私が話を聞いて学びたい人に突撃していく大長編です。

    • キナリ杯2020(概要・受賞発表)

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    はじめて岸田奈美のnoteを読む人へ

    ようこそ、いらっしゃいました! 作家の岸田奈美と申します。いることも、いらんことも、ほぼすべてこのnoteへ息を吐くように残していますので、どうぞ見てってください。 取材やお仕事のご依頼などはこちらにお願いします。 わたしについて1991年、神戸市北区生まれ。中学2年生のときに起業家の父が突然死、高校1年生のときに母が心臓病の後遺症で車いす生活、弟がダウン症、ついでに同居している祖母は認知症が始まって……という、初めての人に話すとわりとギョッとされる家族構成。ハチャメチ

      • 11月の振り返り〜車の本があなたの町へ〜

        こんにちは!切った張ったはお手の物、岸田奈美です。 毎度のことですが、わたしのすべてが読める『キナリ★マガジン』の購読するなら、月の初めがおすすめ。 100以上の過去記事&月に新作4記事が、1,000円で読み放題! 岸田家(わたし、母、弟、ばあちゃん、梅吉)の収入の9割を占め、リアルに食い扶持となっているのが『キナリ★マガジン』の購読費です。 みなさん、いつも支えてくださって、ありがとうございます。 【近況】『姉のはなむけ日記』の発送がスタートお待ちどうさまです。

        • バグ桃

          床に入ったら足先が冷たかった。うおっ、冬だ。冬がきた。 ふるさと納税をしなければ。 暗闇の中で、スマホを手に取った。 ふるさと納税とは、住んでいる自治体に納めるはずの税金の一部を、好きな自治体を選んで、寄付できるという仕組み。 たぶん、もともとは「おら東京さ出てきて働いてっけども、おらを育ててくれた小さな村やウサギ美味しいかの山にも、感謝のお金をわけたいべな」って人が活用してたんだと思う。知らんけど。 自治体へ寄付をすると「俺たちを選んでくれてありがとうな」と、寄付

          • 病院で骨抜きのサバを出されては怒り狂う人よ

            キレ散らしてる人の声を“聞く”のは嫌いだが、“読む”のは嫌いじゃない。 なぜか惹かれてしまうこともあった。人に誇る衝動では、絶対に無いが。 病気にかかる家族が多かったせいで、あちこちの病院にわたしもよく付き添ってきた。 待ち時間が長いと、暇つぶしに院内をうろつく。 廊下に 『患者様のお声コーナー』 があると、必ず足を止める。 患者が自由に要望を投書し、病院がそれに答えたものが張り出されている掲示板だ。そこで何分も、何十分も、わたしは釘付けになる。 これこれ。こ

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          • 書かせて!前澤さん
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            ミルクレープと困った顔の大義名分

            弟がスマホで、病室にいる母へ写真を送ったらしい。 母がわたしにも転送してくれた。 「ええ写真やなあ!?」 思わず声が出た。姉の欲目かもしれないが、ええ写真すぎてビビった。 普通、去りゆくレッサーパンダの尻は撮らない。なんとかして前から撮りたい。そういう普通じゃないところには、必ずクリエイターの意志が込められていると、先日も論じたばかりで。 遠ざかってゆくレッサーパンダを、なんとかしてレンズで追おうとする、不器用でのろまで必死な弟の姿が、なんとも言えない。 「なにこ

            写真を教えてくれた幡野さんへ

            幡野広志さんへ。 この間は、写真の撮り方を教えてくださって、ありがとうございました。 幡野さんと、高校生と、三人で京都を歩いているだけでも、笑いっぱなしで楽しかったです。 京都はあいにく、秋冷えする雨でしたね。わたしは一族きっての晴れ女なので、大切な予定の日に雨が降るという慣れない無念さにズゥゥゥンと沈んでいましたが、幡野さんは気にも留めませんでした。 「雨が降った日に歩いたんだから、雨が降ってる写真がいいんだよ」 ビッチャビチャの参道、ドロドロの枯山水、グジュグジ

            神様

            今日、たぶん、神様に会った。 よく澄んで晴れた、秋の午後だった。 総胆管結石で入院している母からLINEで連絡があった。 「退院、来週明けやって」 もともとは何週間か入院するかもと聞いてたので「あらま!」と弾んだ返信を打っていたら。 「肝臓が回復したらすぐに、また入院やって」 わたしは「あらま!」を「あらま…」にサッと打ち直した。 3日前に内視鏡での手術を終えたばかりの母だったが、結石が大きく、取り去れなかった。年内にもできるだけ早く、お腹を開く手術を受ける。こ

            病袋と極楽の香り

            聞くところによると、早くも福袋の予約が始まったという。正月の風物詩。スタバや無印良品の福袋は、熾烈の抽選販売だそうな。 病院の売店でも、袋が爆売れしている。 それが、こちら。 入院セット袋である。 身内の入院が決まると、買い物競争がはじまる。 看護師さんから 「こちら、できるだけ早めにお願いします」 と、小さな紙をぺろっと渡されるのだ。 ・下着 ・タオル ・歯ブラシ、歯磨き粉、コップ ・ティッシュ ・シャンプー、リンス、ボディーソープ ・スキンケア用品 ・割り

            病院送り・ダ・カーポ

            母が総胆管結石で深夜に緊急入院した。なんやかんやあって、手術室に入ったのはお昼だった。 「呼ばれた!15分後に手術室や!」 病室で待機していた母から、LINEが届いて知った。 感染症対策で、わたしは病室に入れないのだ。 昨年までの命にかかわる手術とはちがい、ギリギリまで実況してくれるのだが、母なりのサービス精神だろうか。 手術着のことを、衣装と言っていた。女優か。 どうやら、緑色の入院着から、青色の手術着に着替えたとのこと。 ハッ! 最初、母の顔は黄色くなって

            背負わない新聞の季節

            「しんどひい」 月曜日、母から電話があった。 2週間前からお腹の痛みをうったえ、先週、病院にかかったら「初期の胆嚢結石っぽいので、痛みが自然になくなるまで待ちましょう」といわれていた、母だ。 ちょっと良くなったり、ちょっと悪くなったりしながら、家にいた母だけど、わたしは知ってる。 「しんどひい」とだけ母が言うときは、マジでもうしんどいのだ。いつもは、どうでもええことをペラッペラと話し続けるので。5文字だけを絞り出すときは、いよいよやで。 京都から神戸の実家に帰り、ベ

            ナミー・ポッターと胆汁の石

            「なんかちょっと……ここの具合が悪いねん」 お腹をさすさすしながら、夕飯の席で母が言った。週末なので弟もいた。弟など真っ先に「ええー、ほんまか、だいじょうぶか」と慮るキャラなのだが、今夜ばかりは、待てど暮らせど慮る気配がない。 それはわたしも同じで、なんと声をかけたらいいかわからなかった。 わたしたちの目の前には、すき焼きの鍋があるのだ。 それも、ええ感じに煮えたぎっているのだ。 わざわざデパ地下の肉屋で極上肉を調達し、米もぴかぴかに炊いた。さっき混ぜた卵だってコレ

            10月の振り返り〜生まれたてのサプライズ〜

            こんにちは!芋の煮えたもご存知ない、岸田奈美です。 もたもたしちゃいましたが、10月にやったこと、書いたことをまとめました。キナリ★マガジンの購読するなら、月の初めがおすすめ。 100記事以上の有料記事&月に新作4記事が、1,000円で読み放題。 岸田家(わたし、母、弟、ばあちゃん、梅吉)の収入の9割を占めているのが、キナリ★マガジンの購読費です。リアルに食いぶち。 【近況】弟が27歳になったので祝いました子どもとゴーヤは育つのが速い!弟が11月5日をもちまして、もう

            #ジブリパーク で失った言葉の置き場

            ジブリパークの凄みは、どこにあるのか? 2022年11月1日、愛・地球博記念公園のなかにオープンした「ジブリパーク」へ、弟と行ってきましたレポート。 オープン初日のチケットを、運良く買うことができまして。 入場できたのは「ジブリの大倉庫」エリアのみでしたが、とてつもなく大切で切ない何かを、ドドドと怒涛のように受け取り、たまらなくなってしまったので、言葉にしておきます。 「ジブリパーク」のちゃんとした案内や魅力は、ほかの人がエエ感じの写真とともに沢山シェアされてるので、

            トリック・オア・精力剤

            つい2時間前のこと。 終電で実家に帰ったら、母がベッドで海老になっていた。背中を丸め、耳をすませば「ウウゥ」と、うめき声も聞こえる。哀しい海老である。 「胃が……胃が痛いよォ……」 昨年、我が家を壊滅させたウイルス性胃炎を思い出し、わたしは飛び退いた。シュバッ。 「ちゃうちゃう。昔から、季節の変わり目に毎年なるやつやねん……」 竹馬の友ならぬ、竹馬の胃痛。母の経験では、胃腸薬を飲んで半日も寝ていれば、ケロッと治るそうな。 けど、運の悪いことに、薬は切れていた。

            運転免許の一発試験に心が折れた日、八潮橋には馬がいて

            自動車教習所を、二度も卒業したことがある。 入学費用も二度払った。 それなのにわたしは、運転免許を持っていない。一応、運転技術と知識だけは有しているので「ブラックジャックみたいなもんだし」と強がっている。 もう二年も前のことになるが、聞かれるたびに説明が面倒なので、いきさつをまとめておく。これがわたしの運転のすべてだ。 一度目の教習所通いは、大学入学前の春休みだった。運転の実習よりも、待合室に置いてあった『アイシールド21』という漫画にはまってしまい、教習所にノコノコ

            酔っぱらい先生とわたし〜人生を変えた英語教室〜 「2.本気で学ぶときは、本気で教えるとき」

            院長に急かされ、わたしは居酒屋で1時間かけて、関西学院大学の過去問を解いた。三年前に出題された英語の問題だ。 解いたというより、必死のパッチでなんとか解答を埋めただけだ。長文なんて、最初から最後まで、一体何について書いてるのか、まったくわからん。 わたしが頭を抱えて格闘している間も、院長はひたすらビールを飲み、母は気の毒そうな表情で、〆の釜飯を茶碗にペコンペコンとよそっていた。 「解けたか。ほな答え合わせや」 当然だが、点数は散々だった。 「お前、この一文、なんて訳