新作が月4本以上+過去作200本以上が読み放題。岸田家の収入の9割を占める、生きてゆくためのマガジンです。おもしろいものを書くためにがんばります。購読してくださった皆さんは遠い親戚のような存在です!いつもありがとう!
岸田奈美|NamiKishida
母が心内膜炎で入院、祖母は認知症が悪化、犬は大暴れで……岸田家の危機に、祖父の葬儀、鳩の襲来などが続々と!「もうあかんわ」と嘆きながら毎日更新した2ヶ月の記録。ライツ社から発刊した同名の書籍に収録していないエピソードも。(イラスト:水縞アヤさん)
NHK BSプレミアムドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」の原作エッセイ・撮影現場レポートのまとめ。ドラマは“岸本七実”が主人公のトゥル〜アナザ〜スト〜リ〜なので、読んでから観ても楽しめること大請け合い!
比較的多くの方の目に触れてしまったnoteを集めました。
講談社『小説現代』で連載していたエッセイがnoteでも全文読めます。地元の神戸市北区、修行の北海道小樽、一人暮らしの東京……記憶と場所を紐づけてなにかを取り戻していきたい。(イラストは中村隆さん)
我が家では、戦略的一家離散という作戦を採用している。 弟はグループホームで、わたしは京都と東京でせっせと暮らし、週末になれば母が待つ神戸の実家へ集合する。 再会…
実は2年ほど、祖父母の遺骨がどこにあるか知らなかった。 父、父の兄、父の母、父の父という順番で亡くなったので、父方の家族はみんないなくなってしまった。 大工をや…
弟がリビングのど真ん中で投球フォームを繰り出しはじめたのは、夏の終わりのことだった。 「なにやってんの」 「おーたに」 そうか、大谷か。 「だれに教えてもろたん…
みなさん、お元気でしょうか。なんや気ぜわしなって、夜中にガバ起きたりしてはりませんか。そうですか。 わてはもう無理そうです。 丸亀製麺から、とろ玉うどんが消えた…
title…BUMP OF CHICKEN『アリア』 行動援護従事者(おもに自閉スペクトラム症の人への支援)の資格をとるための研修を、ぜんぶ受け終わりました! なぜ受けたのか、複雑…
生まれてはじめて、スタジアムでサッカー観戦をすることになった。 ことの始まりは、ワールドカップである。 ド深夜、煌々と光る液晶の向こうで、次々と強豪をブチ破って…
2023年3月31日 18:54
我が家では、戦略的一家離散という作戦を採用している。弟はグループホームで、わたしは京都と東京でせっせと暮らし、週末になれば母が待つ神戸の実家へ集合する。再会の日。弟のスマホの画面がバッキバキに割れていた。「うわっ。どないしたん」「どーん、で、おとした」けろっとした顔で言う。そうか、落としたのか。「それはな……姉ちゃんもよくやるわ」ちょっと嬉しかった。今までに百回
2023年3月25日 05:03
実は2年ほど、祖父母の遺骨がどこにあるか知らなかった。父、父の兄、父の母、父の父という順番で亡くなったので、父方の家族はみんないなくなってしまった。大工をやっていた祖父は、仕事中にノーヘルで屋根から落ちて大怪我をしてから入院を繰り返し、最期の10年は病院でほぼ寝たきりだったから、「やっと四人そろって、チャーハンでも囲めてるんやろか」火葬場からのぼる煙を見て、呑気に思った。甲子園
2023年3月17日 16:41
弟がリビングのど真ん中で投球フォームを繰り出しはじめたのは、夏の終わりのことだった。「なにやってんの」「おーたに」そうか、大谷か。「だれに教えてもろたん」「かいと」そうか、カイトか。誰や。事前情報なし、ネタバレ一切なし、出たとこ勝負の全米感涙で進んでいくのが、わが弟の日常である。FBIに所属していたらある程度の地位を保証されたであろう母(解読班)を頼ったところ、
2023年3月12日 01:19
みなさん、お元気でしょうか。なんや気ぜわしなって、夜中にガバ起きたりしてはりませんか。そうですか。わてはもう無理そうです。丸亀製麺から、とろ玉うどんが消えたからです。ありとあらゆるストレスを、週に一度のとろ玉うどんバカ食いで急速治癒するタイプの人間なので、もう無理そうです。卵の品切れだけではございませんね。円安による食品の値上げ。節約につぐ節約で、図太い心も痩せ細ってまいり
2023年3月6日 02:06
title…BUMP OF CHICKEN『アリア』行動援護従事者(おもに自閉スペクトラム症の人への支援)の資格をとるための研修を、ぜんぶ受け終わりました!なぜ受けたのか、複雑なようなそうでもないような前置きはこちら。まるっきりの初心者なのに、早とちりして上級者のための研修を受けてしまったのだが。結論をいえば、全人類に受けてほしい研修だった。他者と生きてゆくために大切な智慧と希望
2023年3月4日 02:15
生まれてはじめて、スタジアムでサッカー観戦をすることになった。ことの始まりは、ワールドカップである。ド深夜、煌々と光る液晶の向こうで、次々と強豪をブチ破っていく日本代表に感動し、エイヤでツイッターを開いた。書いたら、バズった。バズらせたのは、Jリーグのサポーターたちだ。「選手たちを育てた地元クラブをぜひ応援してください!」「お金を払えば、なんと試合が観れてしまうので実質無料