岸田 奈美

28歳の作家。100文字で済むことを2000文字で伝える。車いすユーザーの母、ダウン症の弟、亡くなった父の話など。講談社・小説現代 連載、文藝春秋2020年1月号巻頭随筆 執筆。コルク所属。 Official WEB→https://kishidanami.com/

いざって時に機械は動かねんだから、こっちもそれなりの準備ってもんをさ

たとえば、さ。 500人くらいが視聴してる鬼デカオンラインイベントで、1時間くらい前から配信スタッフさんたちが出入りして、テーブルの上には丁寧にラベルまで引っ剥がし…

寿司屋でスマホが割れてたから、TVに出ることになった

「どうしてスマホの画面が割れてても、平気なの?」 カウンターで、隣の席に座っていた男が言った。 カウンターと言えば寿司屋だ。そうここは寿司屋。わたしのような貧乏…

24歳の弟は、字が書けない(はずだった、怪文書を読むまでは)

わたしの弟・岸田良太には、生まれつき知的障害がある。ダウン症だ。(詳しくは「弟が万引きを疑われ、そして母は赤べこになった」に書いた) 言葉がうまく伝わらない、発…

コインランドリーで浮いてる地球儀の正体を知りたい

わたしは、家からわりと離れたコインランドリーに、よく行く。 家にはPanasonic製のええドラム式洗濯機があるのに。すぐ近くに他のコインランドリーが何軒もあるのに。 …

ライターじゃなく作家って名乗る理由と、林家ペーと、喫茶店のマスター

9月23日に、わたしの1年間のムニャムニャが詰まった本「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」を出版することになった。 トレンディーな時代に生きた遠縁…

「一人称単数」を読むと、筋の通らない物語を語りたくなる

※2020年9月「文藝春秋digital」に寄稿した、村上春樹著「一人称単数」の読書感想文です。いつもに増して、長いのです。 村上作品の感想を書くと、なぜか自分の話ばかりし…