新作を月4本+過去作400本以上が読み放題。岸田家の収入の9割を占める、生きてゆくための恥さらしマガジン。購読してくださる皆さんは遠い親戚のような存在なのです!いつもありがとう!【有料部分の感想や一部引用を、SNSなどで投稿してくださるのも大歓迎です★】
岸田奈美|NamiKishida
年末のある日とつぜん、部屋の天井が落ちて、上階の汚水が流れこんできたときの限界記録。
比較的多くの方の目に触れてしまったnoteを集めました。
母が心内膜炎で入院、祖母は認知症が悪化、犬は大暴れで……岸田家の危機に、祖父の葬儀、鳩の襲来などが続々と!「もうあかんわ」と嘆きながら毎日更新した2ヶ月の記録。ライツ社から発刊した同名の書籍に収録していないエピソードも。(イラスト:水縞アヤさん)
NHK BSプレミアムドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」の原作エッセイ・撮影現場レポートのまとめ。ドラマは“岸本七実”が主人公のトゥル〜アナザ〜スト〜リ〜なので、読んでから観ても楽しめること大請け合い!
「小説現代12月号」に掲載している連載エッセイ全文をnoteでも公開します。 表紙イラストは中村隆さんの書き下ろしです。 意味、理由、目的。 こういったものが、いつもわたしの行動には裏地のように縫い付けられている。 意味のない会話、理由のない苦しみ、目的のない外出は、裏地を剝ぎ取ってしまった冬用のコートみたいに役に立たなくて、あるべきものがないことに、気持ち悪さを覚えてしまう。 そう思いはじめたのは、いつからだったか。 先日、しこたま汗をかくまで風呂に浸かっても、
このnoteは、Googleの「#近所は宇宙だ」という取り組みに賛同し、依頼をもらって書きました。個人商店をはじめとしたスモールビジネスは、コロナの影響でたいへん困っています。みんなで「近所のお店」を応援し、冒険と発見で、スモールビジネスを元気にしよう。 「Googleさん、めっちゃええこと言ってくれるやん」と諸手をあげて賛同したはいいが、行きつけの近所の店がまったく思い当たらない。 神戸の田舎町から東京に出稼ぎにきて、もう4年が経つというのに。よく行く店といえば、コンビ
手で書いた文字を見ると、その人柄や人生まで伝わる、と最近教わった。 たしかに、おおらかな人の文字はなんとなく、ゆったりしているような。せっかちな人の文字はなんとなく、急いで書いているような。 わたしは、自分の字が嫌いだった。どうひいき目に見ても、汚いからだ。汚い理由は、岸田家の母から語り継がれている伝説がある。 「一番、字の書き方を教えないとアカン小学生の時に、良太(知的障害のある弟)のことで、家族みんな手いっぱいやったやろ。パパもママも、奈美ちゃんが細かいことできへん
いよいよ、11月22日(日)・23日(月祝)は、読書と感想文のお祭り「キナリ読書フェス」です。みんなで同じ日に本を読み、同じ日に語りあい、同じ日に感想文を書きます。 出版社や著者の協力で、総額20万円の賞金と、すんばらしい賞品も用意していますので、どうか参加してくださ〜い!感想文の応募〆切は11月23日21:00。 キナリ杯に引き続き、わたしがぜんぶ読みます。 課題図書のうち、1冊。 宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」です。 これを課題図書にした理由は、みっつ。 ・自然や動
「一年生になったら、一年生になったら、友だち100人できるかな」を歌いながら「100人もいらんやろ、名前覚えられへんわ」と思っていたタイプのひねくれ者である。 今となってはそのひねくれが、間違っていなかったとほくそ笑む。 こうやってインターネッツの海で、Twitterとnoteというバナナボートに乗り、漂流するようになってから、つくづく思うことは。大切なのはフォロワーさんの数の多さではなく、関係性の濃さだ。 9万人のフォロワーさんに向けて「あのね〜〜!有り金を9割方、失
わたしには、友だちがいなかった。世のなかにいろんな情あれど、友情は特にすばらしい。 そんなことはわかっている。 そこらへんの漫画本も、トレンディなドラマも、いやになるほど流れてる歌も、友情はいいぞと言ってくるのだから。 そうは言っても、思い当たる友だちがいない。 作家になってから人と会う回数が増え、ありがたいことにごく薄い友情のようなものを何人かと結べたけど、それ以外はさっぱりだ。2年以上、友だちを保てたことがない。学校の同窓会にも、友人の結婚式にも、ろくに出席したこ