新作を月4本+過去作400本以上が読み放題。岸田家の収入の9割を占める、生きてゆくための恥さらしマガジン。購読してくださる皆さんは遠い親戚のような存在なのです!いつもありがとう!【有料部分の感想や一部引用を、SNSなどで投稿してくださるのも大歓迎です★】
岸田奈美|NamiKishida
年末のある日とつぜん、部屋の天井が落ちて、上階の汚水が流れこんできたときの限界記録。
比較的多くの方の目に触れてしまったnoteを集めました。
母が心内膜炎で入院、祖母は認知症が悪化、犬は大暴れで……岸田家の危機に、祖父の葬儀、鳩の襲来などが続々と!「もうあかんわ」と嘆きながら毎日更新した2ヶ月の記録。ライツ社から発刊した同名の書籍に収録していないエピソードも。(イラスト:水縞アヤさん)
NHK BSプレミアムドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」の原作エッセイ・撮影現場レポートのまとめ。ドラマは“岸本七実”が主人公のトゥル〜アナザ〜スト〜リ〜なので、読んでから観ても楽しめること大請け合い!
技能教習がはじまった。 朝になると、自然にパチリと目が開いた。あんなに学校へ行くのが億劫だったのに、大人になってから通う学校の楽しさったらないよ。 わたしを待っていたのは、快活そうな若い女性の教官だった。しかも茶髪のボブカット。びっくりした。 教習所の教官といえば、おとなしく見えてどこに怒りのスイッチがあるのかわからん、不気味で線の細いおじさんのイメージだった。 時代は変わったのだ。 「岸田奈美さんですね。コンタクト、つけてますか!」 「はいっ」 「ようし、今日
車を一台、譲ってもらうことになった。 ドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」で使われた、1992年製の貴重なボルボ240だ。 撮影用に貸し出したオーナーさんのご厚意で、こんな機会はめったにないから、ベソかきながら頂戴した。 納車は初秋。 屋根つき駐車場も、はりきって契約した。 錦戸亮さんのごとく、大切な人をしこたま積み込み、真っ赤なボルボを西へ東へ、颯爽と走らせる人生の幕開けだ! さて。 問題は、運転免許がないことである。 落ち着けー、落
その日、わたしは、自分史上最高質量を記録していた。 地球上において岸田奈美の占める面積が、一番広いとも言える。そして順調に膨張を続けている。宇宙の神秘。 「岸田さん、ドラマ“かぞかぞ”のDVD化が決まりました!」 「マァ!」 「特典用に、主演の河合優実さんと対談してください!」 「マァ!?!?!?!!?!」 自分の書いたアレが映像化された円盤なんぞ、発売、即、家宝である。 長らく、我が一族の家宝の座は“伝説のアル中である祖父が飲み干した、レミーマルタンの空きビン
人生には、いくところまでいくと、着物かワインか墓参りをゴリゴリにオススメしはじめる段階がある。 「墓参りはええよォ。効くよォ」 同じ町内で喫茶店を営む、高齢のご婦人が耳打ちしてきた。 曲がった腰と震える膝をもろともせず、月に一度は墓を徘徊する彼女の趣味を、常連は密やかに“下見”と呼んだ。 笑っていいのか、わからない。 「ホラ、祇園のでっかい墓所!あれはええよォ。いま親鸞さんの記念日で、入ったらアカン墓まで入れるんやから。ロングラン開催中やから」 墓マイラーの言い分
人生を水飴のようにベロベロとナメまくって32年目の岸田です。 舐めすぎて、もうネトネト。 プッシュポップ状態。 どれぐらいナメてっかというと。 感染拡大中に、京都のド真ん中に引っ越しまして。 人はいねえが、寺はある。 静寂。知的。最高。 ちょっとした文化人、気取ってた。 3年前のインタビュー、つんつるてんの着物で、 「京極夏彦先生みたいに、京都で名作書いちゃったらどうしましょ」 とか言ってた。 この住みよさ、永遠に続くと思ってた。 禍(わざはひ)が収まっても、ち
岸田奈美の原作ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』の完結を記念して、 生きるために書き抜いた、恥も涙も! 300記事以上を! 今だけ無料で読めます! クーポンコードは「kinari」です! 岸田家はこのマガジンの売上だけで一家4人が生活してるので、ぶっちゃけ「大丈夫なんかな」と思ってます。 心配で、朝も起きられません。 一日三食しか、喉を通りません。 ですが、ドラマからここまでたどり着いてくれた人や、のっぴきならない事情で購読ができなかっ