【2月の岸田奈美】帰ってきた!もうあかんわ日記
こ〜んに〜ちは〜っ!
もうあかんことって、ドカ雪みたいに積もりますよね。
オッケー、オッケー、落ち着こう、いったんこれを終えて……と思った矢先に、なんで今やねんみたいなことが降ってくるっていう。
もうね、そういう時は、天を仰いで呟くしかない。
「もうあかんわ」
心の底ではやってやるわいと思いつつ、いったん、前向きに諦めてみるという。諦めるとは明らかに見てみる、まず話はそれから。
わたしにも、言い続けた37日間がありました。言い続けてるうちに、笑えてきて、不思議となんとかなっていくもんです。
と、いうわけで。
1.文庫版「もうあかんわ日記」発売
2021年、世の中が大変すぎる時に母が入院、ばあちゃんが認知症、弟がグループホームに入居という大イベントが家族に巻き起こり、唯一、無事であるわたしがすべてのタスクを遂行することに!
そこへ降りかかる不死鳥のごときハト、荒れまくる家、ついにはオリーブ泥棒まで、もうあかんわの連続!立ち向かえ!幸せな家族を目指して!
……ってな、岸田奈美の限界エッセイ集でございます!
NHKドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」の、ちょうど後半あたりの展開のもとになった本です。
文庫版は、
イラストを岸田奈美が描きました。
表紙だけではなく、挿絵もです。がんばりました。
さらに解説を『絶望名言』『食べることと出すこと』でおなじみの、絶望の天才・頭木弘樹さんが書いてくださいました。
しんどき日々の中でも人の優しさを信じてる、あなたにもわたしにも、響くこと間違いなしのあったかい言葉が刻まれています。
2月6日発売、予約受付中です!
どうぞよろしくお願いします!
2.Kindle版「最高にテキトーで幸福なカフェ」発売
SNSでめちゃめちゃ読まれた「車いすのために凱旋門を封鎖してくれた警察官」や「奇跡の黄色いカフェ」など、岸田家のパリ旅行記をKindleで一気読みできるようになりました。
3.キナリ★マガジンは月初の購読がおすすめ
生きるための恥さらしエッセイ『キナリ★マガジン』の購読するなら、月の初めがおすすめ!400本以上が読み放題!
家計と創作活動、そして弟のグループホームの送迎費など、ダイレクトに支えられております!いつも、本当に、ありがとうございます!
4.podcast「岸田奈美のおばんそわ」配信中
みんなのお便りを読み上げながら、ひとりで笑ったり泣いたり、忙しくやらせてもうてます!いまから聴いていただくと最古参確定!
『岸田奈美のおばんそわ』
生放送Ver. 隔週月曜21:00〜 Xスペースにて配信(次回12/6)
Podcast Ver. 毎週金曜 Spotifyにて配信(次回12/6)
コーナー
・「相談」あなたも岸頼きしだのみ!人生の迷いをなんでもどうぞ!
・「謝罪」誰かや何かに謝りたいことを、思い切って送って反省しよう!
・「感想」番組に思ったこと、質問、激励、フリーダムに送ってね!
お便りの送付先
obansowa@gmail.com
件名にコーナー名と、本文にラジオネーム必須
できれば住んでる場所、年齢、職業なども
5.CHOOSE YOUR LIFE FES #18歳の成人式に出演(3月18日)
令和ロマンくるまさんと、アフロさんとトークイベントというワクワクする大役を仰せつかりました。18歳じゃなくてもクラウドファンディングすると、参加できるそうです。
6.無料公開した今月の7記事
2020年12〜2021年1月に公開されたキナリ★マガジン限定記事を、だれでも読めるようにしました。
↑2024年和歌山県立高校入試問題で出題されたエッセイです
7.公式ファンクラブ「岸田団」加入受付中
noteとは別に、わたしの創作活動を近くで応援してもらう公式ファンクラブというのがあります。生々しすぎる日記とか書いてます。
あと実は、短編小説の先読みもできる月があります。
8.こぼれ話「考えながら書いて生きる」
まず、今月もキナリ★マガジンを購読してくださった皆さん、ありがとうございます!
初月無料キャンペーンをやったばっかりなので、いつもこの瞬間は、購読してくださった分だけゴッソーーーーッと抜けて、さみしい思いをするのですが……それでも残ってくださった方のおかげで、ホッとしています。
……なのに、ですよ!
先月末のエッセイが、人の死にまつわる暗い終わり方ですみません!
外国で起こったこととはいえ命が失くなる瞬間ではあるので、これは書くことやないなと思ってました。
大抵のトラブルとかは、まあ話せるネタになるかあぐらいの気持ちで、バチコーンと捕球しとるわけですけども、今回ばかしは「いやいやいや」となったんですよ。
でも、帰国してからも「いやいやいや」が止まらず、知り合いに話すうちに「そうか、そういう考え方もあるんか」と赤べこになる日々です。ほんでやっぱり、人がみずから命を絶ってしまうということを、摩訶不思議な感じでとらえている弟のことも、ずっと気になるわけです。頭がもうガラパゴス諸島なんです。料理とか上の空で失敗しまくりです。
これが良い話なのか、悪い話なのか、はたまたわたしたちに何を語りかける話なのか、まったくもってわからんのですが、わたしはやっぱり書くことでしか考えられない、書くことでしか己を納得させられない、業の深い人間です。柳田國男あたりに妖怪として記録してもらうので許してください。
だけど、やっぱり、いろんな人が素通りしていく場所で見せる頭ン中でもないので、わたしが安心できるキナリ★マガジンという場で、書かせてください。何ヶ月か後に消すかもしれないんですが、一緒に考えてくれる人がおるというだけで、わたしの業は少しだけキレイキレイされてゆきます。
「もうあかんわ日記」なんて、文庫版にするにあたって、全文を読み直しながらXやTikTokに再投稿してるんですけども、なんじゃこらみたいな日本語まみれでして。よくこんな、海のモンとも山のモンともつかん、カオスな文章を忙しい日々で読んでもらえてたなと。
読者のみんなは優しかったなと。ほんとに恵まれてんなと。思ったわけです。もうあかんかった時期のわたしを、もうあかんくなくしてくれて、ありがとうございました。愛している!とても!