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ぶっちゃけ話は車の中で|キナリなおすそわけ

ぼーっと生きてたら、もう週が明けておりました。完全に日記を書くタイミングがおかしくなりました。そうすべては低気圧のせいです。

低気圧にかわって謝ります、お待たせいたしまして、誠に申し訳ございませんでした。

というわけで、周回遅れで、先週の日記です。もう暑いね。

6月15日(月) 友人の寺がいまアツい

稲田ズイキくん、っていう僧侶の友人がいるのよ。

どんなゲームでもそうだと思うんですが、パーティに僧侶っていうジョブの持ち主がいるっていうのは、冒険においてものすごく良くて。

やっぱりこう、SNSとかやってると、たとえアンパンマンであっても「贖罪の余地なし」と真顔で言うしかないほど、悪意に満ちたコメントとかが届くわけで。

基本的には無視をしているわけですけれども。

「俺、そういうコメント、お焚き上げできるよ」

って、急に「寺生まれってすごい」としか言えないソリューションを提示してきたのが稲田くん。そのお焚き上げ方法が、悪意のコメントもとい“クソリプ”と呼ばれるものを、豆腐に印字し、鍋で煮るっていうやつで。

お焚き上げっていうかそれ、お炊き上げじゃないのっていう。

食ってんじゃん。クソリプって食っていいんか。でも、僧侶ってきっと特別な修行を積んでるから、腹の中で護摩だかサンスクリットだかが上手くやってくれるんだろうな。寿司のシャリだって、仏教用語だし。


そんな稲田くんのお寺へ、遊びに行ったの。

開口一番に「俺、昨日ムカデに刺されてさ。全身に毒が回って、動けなくなって大変だったんだ。刺されたのが昨日でよかったよ。今日は、腕が上がらないだけだから」って言われて。

全身に毒が回ったっていう表現、現世ではじめて聞いた。

みんな、心当たりある?
全身に毒が回った友人って。

「奈美ちゃんが来るっていうから、母ちゃんと婆ちゃんと協力して、マーダーミステリーでお出迎えしようと思ったんだ。俺が突然、お堂で死んだフリして、奈美ちゃんにはお寺の中を散策して、ヒントを見つけて犯人を探し当ててもらうの」

もういいよ。発言の情報量が多いよ。
煩悩があらたな煩悩を引き連れて、エレクトリカルパレードだよ。

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「あとね、これ、俺が小学校のときに作ったやつ!」

だからもういいって言ってんだろ!

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「うちの寺はこういう7人がけの円卓があるんだけど、こないだ遊びにきた佐伯くん(友人)に『お前んち、七武海でも集まるの?』って言われたんだ」

発言の情報量に通信制限があったとしたら、出会って5分で低速モードだよ。


月仲山称名寺(げっちゅうざんしょうみょうじ)っていう、必殺技みたいな名前の、小さなお寺なんだけど、ものすごく静かで、穏やかで、明るくて、素敵で。都会の喧騒を忘れて、ベーシックに癒やされてしまったよ。

稲田くんのお母さんが、とにかく優しくて、お話しているだけで徳が積めそうな(にわかなので軽率に徳を積みがち)ハートフルタイムだった。


「母ちゃんが庭に作ったアンディ(犬)のお墓が、稲田家のグッドオカンデザイン賞を受賞したんだけど、見る?」

情報量の波は、情緒というものを無視散らかして、絶え間なく襲いかかる。

マーベルのアベンジャーズでももうちょっと小出しにしてくるわ。あっちはまだ23作にわけて解説してくれるじゃん。こっちはまだ上映したばっかなんだよ、1作目だぞ。

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いや、ごめんやけど、どういうこと?


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「手を合わせるだけだと寂しいから、こうやって遺骨とつながった電話をかけて、アンディとお話できるようにした」

日本史すら履修してないわたしには難解すぎるけど、アンディがそんなに愛されてるならわたしも嬉しくなっちゃうし、墓石までこしらえちゃうお母さんの慈悲深さを推すかないよ。優勝。

煩悩のかたまりみたいなことしか言えないけど、月仲山称名寺は末永く繁栄してほしいし、不死鳥とか鳳凰とかが舞い降りる場所になってほしい。


6月16日(火) ぶっちゃけ話は車の中で

お母さんとたまに、認識の答え合わせをするみたいに、過去の話をすることがある。この日は「反抗期だったわたしと、会話を続ける努力」についてだった。

父を亡くしたとき、わたしは中学2年生。

思春期まっさかりだし、環境の変化もあって、とにかく不安定だった。グラグラする自分の心とうまく付き合えず、家族にもつらくあたっていた。

高校生になって、母が病気で倒れるまではそれが本当にひどくて、ついには学校もサボりがちになった。

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岸田 奈美

手術終わって元気になって帰ってきた母と、うまいもん食って、きれいな海を見に行きます。毎月、家族で楽しく暮らすいろんなことに使わせてもらっているので、使いみちはnoteで紹介します。

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