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今週のもうあかんわ「よく動きすぎる息子のハーネス」

みんなの「もうあかんわ」な話を、岸田奈美が趣味で集めています。採用されたら図書券やステッカーをプレゼント!

なぜ集めているのか?
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もうあかんすぎて、もうだれかに笑ってほしいという叫びたちなので、みんなで笑い飛ばしましょう。笑うだけで人の役に立てます。

今週のもうあかんわヘッダー文字職人
ももさん
福岡在住で保育士をしています。まさか400人もの応募された人の中から選んで頂けると思っておらず… 驚きでいっぱいです!人生を辛いなぁ…しんどいなぁ…と思う瞬間は沢山ありますが、「もうあかんわ」と思った時でも、岸田さんのように、楽しく人生を送っていけたらなぁと思います。

週替りで、ヘッダー画像を選りすぐりの文字職人(知的障害・発達障害のある人)にお仕事として書いていただきます。どんな「もうあかんわ」が見られるか、お楽しみに!

今週のMVP:よく動きすぎる息子のハーネス(わんわんママ)

息子が一歳の頃、それはそれはよく動く子でした。

外を出歩くのはとにかく大変。手首を掴んでいても信じられない力で振り切ろうとするのです。繋いだ手を無理矢理引っ張るので、息子が手首を痛めた事も。

なので、ときどき彼に紐(ハーネスリュック)を付けていました。

子どもに紐を付けるなんてペットの犬みたい、かわいそうという批判があるのは知りつつも、見た目よりも安全第一だと覚悟。それでも視線は集まるので、毎回ちょっと緊張していました。

ある日空港で人が多かった為、若干人の目を気にしながらもハーネスをつけました。すると息子はなぜか突然四つん這いになって「わんわん!」と犬の真似しながら人波に突っ込んでいきました。息子、それはあかん。

岸田より
親の心配、周囲の余計なお世話を振り切るかのごとく見事な一芸。素晴らしい。その才能を枯らさず、動き回って生きてほしい。


大捜索(歯っかけ娘の母ちゃん)

娘を幼稚園に迎えに行ったら、先生が凄い勢いでこっちに走ってきました。

「娘ちゃんのお母さん!今日、娘ちゃんの下の歯が抜けたんです!」

これだけなら、特段珍しいことではない。

「あのですね...歯が抜けたのがこのグラウンドなんです!走りながら抜けたらしく、見失ってしまって...…。クラス全員で探したんですが、見つけることができませんでした。本当にごめんなさい!」

まさかクラスメイト全員で娘の歯を探してくれるなんて。ありがたいけど、それはあかん。何万個の石や砂に紛れた5歳児の乳歯を見つけられたら奇跡ですよ。ちなみに抜けた乳歯はいつも海に還しています。

岸田より
羽海野チカさんの名作画「ハチミツとクローバー」で、青春をともにする美大生たちが河川敷を這いつくばって四葉のクローバーを探すという歴史に残るシーンがあるんですが、あれを思い出しました。将来、誰かが「そういやあの時、歯を探したよな」と言って、飲みの席で笑い合って、ちょっと泣き合うんだと思います。


レントゲンはおいくら万円(さえ)

歯医者にて。イケメンな先生が矯正の種類や料金、期間の説明を一通りしてくれた。ただ、どの歯を抜くか等の細かい治療方法は、レントゲンをとってみないとわからないらしい。

私「検査はおいくらですか?」
先生「一枚千円です」
私「一枚千円?」
イケメン先生「はい、一枚千円です。どうします?」
私「やります!」

こうして、レントゲン写真や笑った顔写真、横顔写真を撮影、そして最後に歯型をとって無事検査終了。

受付おねえさん「本日のお会計は11,000円です」

えっっっっっっっ!そんなに?でも検査しちゃったから払わなきゃ。大人だもん。騙されたような気持ちでお会計をし、歯医者さんを出て、自転車の鍵をあけながら、ようやく謎が解けた。

「1万千円です」って、先生は言ったんだ。

騙されたんじゃない、私が単に耳が遠かっただけだった。 ​

岸田より
聞き間違い系もうあかんわ話は数あれど、財布にストレート打撃がくるタイプはかなりきつい。強く生きて。美しい歯で。


ひっくり返った亀のごとく(大沼亀子)

家族旅行で訪れた函館の大沼公園にかかる石の太鼓橋は、前日の雨で濡れていました。スニーカーを履いた夫と息子は、スタスタと軽快に渡って行きましたがバレーシューズだった私は「ステ〜ン!!」と滑って、両足を天に向けて転んでしまいました。腹筋の弱さもあり、ひっくり返った亀のごとく、いくらもがいても起き上がることができません。

先を行く二人が、私が来ないことに気づき慌てて助けに走ってくる様子は今も目に焼き付いています。

岸田より
一行目の情景豊かな表現からくるクラシカルな失敗談も愉快ですが、この出来事すらペンネームに変えてゆくしたたかさが好きです。


ヘアカラーは鳩の首(1週間に1回は電車逆方向乗る)

先日、近所を散歩中の出来事。

いま流行りのインナーカラーを入れている(グリーン・パープルなどのグラデーションカラー)、意識高い系女子が前方を歩いている。

私の隣にいた長女(小5)が一言。

「あのお姉さんの髪の毛の色、鳩の首みたい」

お姉さんに聞こえてしまう距離で、とてもあせった。鳩のお姉さん、本当にごめんなさい。

岸田より
憎き鳩の首の美しさに気づけました。たとえ話って難しいよね。


※掲載されたみなさんに「もうあかんわ特製ステッカー」を、毎週のMVPには「お見舞金 1000円(図書カード)」を差しあげます。掲載された人には、メールかDMで連絡がいくので、しばらくお待ちください。

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週末にグループホームから帰ってくる弟や、ばあちゃんと美味しいものを食べます。中華料理が好きです。