今週のもうあかんわ「カツアゲの善意」
みんなの「もうあかんわ」な話を、岸田奈美が趣味で集めています。採用されたら図書券やステッカーをプレゼント!
もうあかんすぎて、もうだれかに笑ってほしいという叫びたちなので、みんなで笑い飛ばしましょう。笑うだけで人の役に立てます。
今週のもうあかんわヘッダー文字職人
河内圭太さん
ご家族からの紹介:生まれつき重度知的障害+自閉症の現在25歳。幼少期は発語が中々無く、文章を書くことも絵を描くことも難しかったが、今となっては覚えた単語を繋ぎ合わせて頑張って会話しようと試みる純粋で健気な性格。気に入った単語は一定期間呪文のように書き続けるこだわりがある。おかげでコピー用紙の減りが早い早い。3歳年上の姉を差し置いて可愛いキャラクター物が好き。お気に入りのおニューのぬいぐるみをプレゼントすると満面の笑みで100倍返ししてくるので姉は貢ぎ物を止められない。
毎回、ヘッダー画像を選りすぐりの文字職人(知的障害・発達障害のある人)にお仕事として書いていただきます。どんな「もうあかんわ」が見られるか、お楽しみに!
今週のMVP:カツアゲの善意(まる)
通勤ラッシュのとき。サラリーマンがポケットから定期入れを出したら、折り畳まれたお札がポトッと落ちるのが見えた。
サッと拾いあげて、
「お金落としましたよ」
「えっ?財布出してないから違うと思います」
「いえ、ポケットから……」
「あっ!あー、ほんとだ、僕のです!ありがとうございます」
って事があった。
その日、会社に着いたら上司から別室に呼ばれた。
「改札のとこでサラリーマンと揉めてなかった?なんかお金渡してたし」
上司よ、私は正しい行いをしただけだ……。
岸田より
財布“ごと”いってるのでまあまあのカツアゲに見えるかもしれないが見えたなら止めてほしいわな。
のぼる大捜査線(こんぶ)
小さな頃から、よく迷子になる我が子。
小6になり、流石にもう迷子にはならないと思っていたある日、家族でホテルに泊まった。
エレベーターの到着を待つ。ドアが開き、吸い込まれるように中に乗り込む我が子。我が子が乗り込んだ瞬間に、ドアが閉まる。
ドアが閉まるまでの異常な速さに、脳内が追いつかず、え?となってる間に、エレベーターが動き出して。さらに、え?え!?!?!?
往復して帰ってきたエレベーター内に、我が子がいない。
えーーーっ!?
どこで降りたのか…この80階以上もあるホテル内の、いったい何階で降りたのか。ホテルの従業員を巻き込んだ大捜査の始まりでした。
岸田より
ど、どうなったんだ!?いたのか!!?!?!?!
ストッキングに気をつけろ(ねむ井)
膝丈スカートに肌色ストッキングを履いて出勤していたとき。
隣の席の後輩に話しかけていると、後輩が私の足元をみながら歯切れの悪い返事を返してきたのですが、他愛もない話だったので特に気にせず、席を立ってランチへでかけました。
そしてランチ中にふと自分の膝をみたとき、目に飛び込んできたものは、ストッキングの内側に挟まっている1本の陰毛。
言い訳のしようがない、他の誰のものでもない、ストッキングの内側にぴったりと収まっている陰毛。
それ以来、周囲の女性には「肌色ストッキング履く時に伝線以外で気をつけること」と啓蒙活動しています。
岸田より
自分だったら血の気が引くけど冷静に考えるとこれは本当にいい啓蒙なのでここで広めたい。
何度も確認したのに、えびどうさん(かおる)
今の会社に入社したての頃。お客様からのお電話が掛かってきても、初めて応対する方が多いので、できる限り間違えないよう、不安な時は何度も聞き返していました。
ある日掛かってきた電話はかなり早口で、お名前を尋ねたところ「えびどうです」と聞こえました。
えびどうとは海老堂と書くのだろうか?
聞き間違えかもと思い、「えびどう様でよろしいでしょうか」と確認をし、「そうです」と仰いました。念のため「大変失礼なのですが、え、び、ど、う様でお間違えないですか」と再度確認したところ、やはり「えひどうです」と答えられました。
それではと思い、上司に「えびどう様からお電話です。」と伝えたところ、「知らないなぁ」と言われ「じゃ、代わってみるわ」と言って電話を代わりました。
電話が終わった後、上司はものすごくものすごく笑いながら「えびどうじゃない!デイヴィッドさんだった!」と言われて衝撃でした。外国人だったのか、だから早口なのか。しかも「えびどう」で通じてた。
今になって思えば、なぜ漢字を聞かなかったのかが悔やまれます。
岸田より
もうデイヴィットさんに会うたびに海老堂さんのことが頭に浮かぶ呪いにかかってしまった。ちなみにわたしは御中と書くたびにウォンチューと副音声が流れます。
おすもうなくなっちゃったね(いとうさん)
大相撲お好きですか?
昨年のコロナ禍、大相撲協会が中止を決定した頃の話です。
冷蔵庫の扉を閉めながら、夫が「お相撲無くなっちゃったね。」と話しかけてきました。
共感力がイマイチ足りない夫が!相撲が無くなって悲しい気持ちを!私の気持ちを!!
「パパ!(ハート)」
振り向くと、夫が持っていたのは「飲むお酢」の空になった瓶。
「お相撲無くなっちゃったね」
「お酢もう無くなっちゃったね」
岸田より
おあとが……よろしいようで……!
どしどしご応募くださいまし!
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