見出し画像

喪に服したいけど、喪服がないっ! 〜祖父の大往生2021〜

岸田 奈美

祖父が亡くなった。

「いつ呼吸が止まってもおかしくない」と叔母から電話があり、三日前にお見舞いへ行ったばかりだった。

お見舞いといっても、祖父は外せない酸素マスクの下でモニャモニャと口走り、ごろごろと寝返るだけで。二重に鍵のかかった病室、ミトンをはめられた手、マスクで擦れて赤くなった鼻の下を見ていたわたしは、ああ、ついにこの日がきて、きっとよかったねと思った。

祖父は岸田家のなかでも、いちばんしんどい人生を終えたと思う。

この続きをみるには

この続き: 4,740文字 / 画像4枚
この記事が含まれているマガジンを購読する
このマガジンを購読すると、月4本以上の限定記事が読めます。

岸田奈美の人生を応援してくれる親戚のような人たちが、読むことのできるマガジンです。わたしはnoteが収入源なので、このお金でゴリゴリに生き…

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
岸田 奈美

しばらくは弟のグループホームの送迎車にかかる費用や持ってゆくお菓子に使います。毎月、家族で楽しく暮らすいろんなことに使わせてもらっているので、使いみちはよくnoteで紹介します。