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飽きっぽいから、愛っぽい〜記憶と場所を巡る連載〜

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講談社『小説現代』で連載していたエッセイがnoteでも全文読めます。地元の神戸市北区、修行の北海道小樽、一人暮らしの東京……記憶と場所を紐づけてなにかを取り戻していきたい。(イラ…
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#死ぬかと思った

飽きっぽいから、愛っぽい|遺書が化けて出た@日本海上空

飽きっぽいから、愛っぽい|遺書が化けて出た@日本海上空

キナリ☆マガジン購読者限定で、「小説現代5月号」に掲載している連載エッセイ全文をnoteでも公開します。

表紙イラストは中村隆さんの書き下ろしです。

生まれて初めて、遺書を書いた。書く羽目になった。
三月二十一日、午後六時。押し寿司みたいな分厚い雪が張りついている札幌での取材を満喫し、すみれの味噌ラーメンと、コーン茶のパックをお土産にぶらさげ、わたしは新千歳空港の搭乗待合室をブラブラしていた。

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