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目に映る景色がすべて変わってしまうゲームソフトと出会った

これからゲームソフトと出会う人の楽しみを奪わないためにも「作品名を伏せて」「内容や名称を少し変更して」展開と感想を紹介しています。SNSで本記事を紹介してくださる時は、必ず「作品名がわからないよう」配慮をお願いします。

編集者の佐渡島庸平さんと、作品づくりについて話しているとき

「読む前と読んだ後で世界の見え方が少し変わる作品を、僕はいい作品だと思う」

と言われたことがある。

感動させないと、度肝を抜かさないと、文章がうまくならないと、と自分を追い込んで目を回していたわたしは、ちょっと救われた。


そしてこの夏、出会ってしまった。

いいゲームソフトに。


このゲームをクリアしてから、「ゲーム」というものに対する見え方はおろか、いまわたしの目に映る世界のすべてが変わった。

厚みが増し、想像が巡り、感情が動くようになった。

もっともっと簡単に言うと、前よりも優しいわたしになった。


優しさとは、強烈な痛みと憂いの上に成り立つのだと知った。世界が平和になる気さえした。

とっとと作品名をみんなに教えて、さっさとプレイしろと言えばそれで済む話なのだけど、ここではあえて、

クリアするまでに30時間かかるゲームをやる予定はないけど、岸田に起こった感動を手軽におすそわけしてもらいたい

そんなあなたに向けて、ゲームソフトの名前を伏せて、語ろうと思う。いろいろかっこいいこと言っていたものの、単純にわたしが語りたいだけである。


本題に入る前に、わたしのゲーム歴を。

ソーシャルゲーム(スマホを使ってSNS上でプレイするゲーム)より、断然コンシューマーゲーム(家庭用ゲーム機を使ってプレイするゲーム)派で、ジャンルはロールプレイングゲームが好き。

思い入れの深い推しゲームは「ファイナルファンタジー10」「MOTHER2」「キングダムハーツ」「クロノトリガー」「ドラゴンクエスト11」。

任天堂のスーパーファミコン以降のハードと、プレイステーションは5以外を持っていて、年間で遊ぶゲームソフトはスマホ移植版も含めて5〜6本。少なくも多くもないね。


さて。


今回話題にするゲームソフトは、プレイステーション4で遊べる王道のロールプレイングゲームである。

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週末にグループホームから帰ってくる弟や、ばあちゃんと美味しいものを食べます。中華料理が好きです。