10月も戦慄のダメ人間(近況報告・人気記事紹介)
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10月も戦慄のダメ人間(近況報告・人気記事紹介)

はじめに

秋の気配が近づいてきましたが、みなさんはお元気でしょうか。わたしは相変わらずのダメ人間です。

これを書きながら、かなり落ち込んでいまして。

先日、売却する祖母の家のお仏壇を処分するために、ご住職に来ていただいて魂抜きというのをしてもらったんですが。

お位牌が手元に残りまして。

「魂を抜いたから、もうただのモノなんですけど、処分する前にご実家のお祖母様にお見せしては?」

とご住職から言われて、魂抜きしたあとは郵送しても大丈夫とのことだから、そのようにしようと。

実家に帰る時間がしばらくないので、配送業者さんのなかで、お位牌を送ってもいいよと言われたところにお願いして。

茶色のダンボールに、タオル地の巾着に包んだお位牌と、お供えと緩衝材を兼ねて、祖父母が好きだったお菓子をたくさん詰め込んで。

「あっ、そういえば、仕事でもうひとつ送らないといけない荷物があったわ!一緒に準備して送ろう!」

いま仕事でプロジェクトをご一緒している、とてもえらい人のご自宅に、返却を約束していた商品を送ることにしまして。

配送先は違うけど、間違えたらだめだと思い、お位牌のダンボールとは色を変えて、わざわざ白色のダンボールを用意しました。

今回、伝票はインターネットで入力して、業者さんの方で印刷と、貼り付けをしてくれるとのことだったので。

わたしはふせんに「茶色は神戸の実家、白色は東京」と書いて、集荷にきた業者さんにもお伝えしました。

そしたらですね。

今朝、とてもえらい人からご連絡がありまして。

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どうして……。

お位牌が、そちらに向かってしまったと。ということは、返却するはずだった商品は、わたしの実家に。

もう大パニックですよね。いや、わたしより、あちらの方が大パニックなんですけど。業者さんも大パニック。正気を保ててる人がだれもいない。

業者さんが伝票の貼付を間違ったのか。

わたしがメモを読み間違えたのか。

お位牌を送ろうとしてバチが当たったのか。

わからないし、まあこういうことは大抵、どういうトンチンカンでキテレツな流れであってもわたしが悪いので、業者さんから謝罪の電話をいただいたんですけど「わたしが悪いと思いますからどうか謝らないでください」と答えました。

あのね、わたしがね、「もうあかんわ〜」つってヘラヘラして、ひとりで大変な目にあうのは、もうだいぶ前から受け入れてるんですけど。

お仕事でとてもよくしてくださってる方までこうなってしまうのは……申し訳なさすぎて、もう、穴があったら入りたいどころではないというか。

知ってる人から、自宅にね、知らん姓名の位牌が届くって。

めちゃくちゃ怖いじゃないですか。

中島哲也監督にメガホン握らせたらたぶん「届く」ってタイトルで、Netflixオリジナルホラー映画の冒頭になるじゃないですか。

ご家族構成は存じ上げないんですけど、お一人で開けても怖いし、お子様が開けたらもっと怖いし、犬が開けてもたぶん怖いんですよ。トラウマですよ。

申し訳なさと、情けなさと、どうしてわたしはいつもこうなんだろうという苦しさで、涙を流しながら謝りました。笑って許していただきましたが、もう、本当に、こんなことはあってはならない。

伏せていた社名もバレたので、もうゾンビとして生きていくしかない。ハッピーハロウィン。

全社員会議とか書いてるね。

ダメ人間の大失態リハビリnote、今月もはじまります。もうどうしたらいいかわからないんですが、立っている場所はいつも崖っぷちなので、こうやって生きていくしかないのです。


キナリ★マガジンの購読者のみなさんに近況報告

岸田家の収入の90%を占める食い扶持こと、有料定期購読マガジンです。月初に課金なので、「読もうかな〜どうしよっかな〜」と思っていた方は、今日から登録されるのがオススメです。

★キナリマガジン
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月4本以上(先月は6本)の限定エッセイが読めるほか、講談社「小説現代」で連載しているご当地思い出キネマ的エッセイ「飽きっぽいから、愛っぽい」も月1本ずつ読めます。

購読料はすべて、崖っぷちでバーベキューをして暮らす岸田家のために使わせていただきます。

9月は、恥も外聞もないもないことを言うと、わたしの大学奨学金の繰り上げ返済にあてさせてもらいました。

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新刊の発売決定、「もうあかんわ日記」の増刷もありまして、総額374万円をようやく完済いたしました。

新卒入社で激務ド薄給だったときは、減額に次ぐ減額申請をしても返済間に合わず、保証人の親戚に催促がいき当然勘当レベルでブチギレられ。身内に障害があって保証人の機能が薄いので、賃貸やローンの審査がなかなかおりず、クレジットカードも作成できず。なんとか普通に返済できるようになったのに、勢いでボルボ買うし。

シミュレーションでは「返済完了予定年齢 70歳」というギャグみたいな表示が出ていましたが、まさかこんな日がくるとは。

身の丈に合わないお金を借り、親戚を保証人にして迷惑かけてまで、大学進学することの覚悟を19歳のわたしが背負えてたかというと、たぶんそうではなくて。でも、この大学に行けたから、前職のバリアフリーのベンチャー企業の創業に出会い、母を雇用できて、いまこうやって書く仕事をできています。

購読してくださったみなさん、本当にありがとうございます。

いまこの瞬間にも、わたしのようなウルトラ幸運ではなく、返済に苦しむ人や、お金がなくて進学を諦めてる人がいます。後世に残したくないほどしんどい思い出なので、わたしはわたしにできる方法で、社会に還元していくことを誓います。


で、10月のキナリ★マガジンの購読料はなにに使うかっていうと。


母の……車いす代です……。



もうずっと乗り続けてるんですけど、もう耐久年数を迎えて、車輪の中身がブッ壊れまして。

車いすは、国から補助金が出るんですけど。それは全額ではなくて。

安い車いすだったら、ほとんど払わなくていいんですよ。日本製なら安くても、丈夫でかっこいい車いす、たくさんあるから。

でも、母は、岸田家唯一の運転免許保持者として、自分でボルボをブイブイ運転してあちこち行くから、自力で車に収納できるほどコンパクトで軽くて、もちろん丈夫な車いすじゃないとだめで。

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こういうやつね。

で、これ、みんな大好きカーボン製。

好きでしょ。カーボン製。かっこいいもんね。

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540,500円……。

補助金使っても338,900円……。

ぜんぶカーボン製にすると100万円はブッ飛ぶので、これでも一部のパーツだけなんですよ。乗り換える前とほぼ同じやつ。

「前のときは病院でしんどすぎて、朦朧として決めてしもたけど、これはさすがにもうちょっとグレードを落とした方がええやろか」

としょんぼりする母に

「いや。コロナ収束したら海外にもゴリゴリに行きたいし、丈夫で軽いやつにしとこ。もう15年は乗り換えられへんのやから」

と答えました。

というわけで、みなさんからお預かりしたお金は、母の車いすに化けます。町中や写真で見たら「俺の出資やぞ」とドヤ顔してください。


9月によく読まれた記事

↑もう一ヶ月前のことなのか……その間にご入籍されてもうたし……文字通り嵐のような日々でした。たくさん学ばせてもらったおすそわけです。

キナリ★マガジン限定記事です。はじめて、障害のある赤ちゃんの出生前診断について書きました。

↑コンテストのお手本として書かせてもらったので、いつに増して真面目ですが、目のみえない同僚と一緒に過ごした日々のこと。

キナリ★マガジン限定記事です。これは無料公開してたらたぶん、勢い的にバズってたんだろうけど、あまりに不謹慎すぎてビビってできませんでした。笑ってくれたのならそれが供養です。


新刊「傘のさし方がわからない」が出ます

10月15日発売!

帯文はミュージシャンの矢野顕子さんに書いていただきました。

この本を読んで後悔する人はいない。
むしろ感謝に満ちると思う。岸田家にも自分にも、明日があることに。

収録しているエッセイは、noteで読めるものばかりですが、ちょっと加筆修正と、「はじめに」「おわりに」は新作エッセイのように書きました。傘のさし方がわからないというタイトルの理由も判明します。

今回は製本前から、

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こうやって裏表紙に

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いろんな傘のサインを描きました!

その数、なんと1000冊分!

この1000冊のサイン本は、全国の書店さんに数量限定で並ぶ予定です。どのお店かは発売日直前に、岸田奈美のTwitterとnoteでお知らせします。Twitterの方が情報は早いです。


同人誌「言ったことのない名言」を作りました

note用告知

さまざまな事情で(身バレ・性格や口が悪い・しょうもない)noteなどで公開できないエッセイを9編まとめて、自分で作りました。印刷経費がけっこうかかるので、1000円というお高めの値段設定ですみません。

購入方法

【方法1】11月23日(火祝)に開催される「文学フリマ東京」で、岸田が手売りしているのを購入。

11月16日(火)23:59まで取り置き予約を実施しています。当日並んだのに買えなかった…ということを防ぐために、来場予定の方は予約にご協力ください。(→予約フォームはこちら


【方法2】11月23日(火祝)11時ごろから開始する、BOOTHという通販サイトから購入。こちらは予約はありません、早いもの勝ちです。

【方法3】詳しくは後述の、大阪のからほりさろんで毎月開店している「キナリ堂」で岸田が手売りしているのを購入。


大阪・からほりさろんに「キナリ堂」が毎月開店します

ひょんなことから、岸田がお店の軒先を借りて、毎月サイン会と本の即売会ができるようになりました。

〒542-0067 大阪市中央区松屋町4-8 空堀商店街内「からほりさろん」
最寄り駅は「松屋町駅」または「谷町六丁目駅」

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くわしい経緯は、キナリ★マガジンの読者さんならこちらの記事からもご覧いただけます。

「キナリ堂」というかわいい名前ですが、これはマガジンの読者さんたちからアイデアを出してもらって、投票で決定しました。

古の文化である掲示板で集まってもらったんですけど

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あまりにも管理能力に欠けているわたしに代わり、なにもいわずに投票を集計してくださった方、本当にありがとうございます。ここ読んでるかな、届いてるかな。あなたのような方の優しさで、岸田はなんとか生きてます。


10月18日に出版記念イベント第一弾があります

あの!有名な文喫六本木さんでの開催です。会場にきて動く岸田を見守ることもできますし、オンラインでチラ見することもできます。

あまりにわたしの情報量が過多すぎて、あんまりチケットはけてないみたいなので、よかったら参加してくださると嬉しいです。


今日はもうしおらしく過ごそうと思います。最後に、キナリ★マガジンの読者さんに向けてひとこと。

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この続き: 567文字
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岸田奈美の人生を応援してくれる親戚のような人たちが、読むことのできるマガジンです。わたしはnoteが収入源なので、このお金でゴリゴリに生き…

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岸田 奈美

手術終わって元気になって帰ってきた母と、うまいもん食って、きれいな海を見に行きます。毎月、家族で楽しく暮らすいろんなことに使わせてもらっているので、使いみちはnoteで紹介します。

鬼も泣き出すほどの大吉!運がいい!
小学館「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」ライツ社「もうあかんわ日記」発売中! キナリ★マガジンという有料定期購読noteで月4本エッセイを書くほか、役に立たないことを披露しています。 Official WEB→https://kishidanami.com/