2月10日「愛されるウェブメディアを考える」に参加してくださる人が、先に読むと良いかもしれない
こんにちは、岸田奈美です。
基本的にはネットでダラダラと聞いてもないことばかりを垂れ流すタイプの女ですが、こんな私にもまた、noteが主催イベントに登壇のお誘いをいただきました。
最近は、頭痛を引き起こしていた親知らずを、エイヤと抜いてきました。めちゃくちゃ痛くて。というか痛いという前に、怖くて。ついでにエイヤと言ったのは私ではなく医者ですが。
通ってる歯医者がなぜか、診察室で映画を流すタイプの歯医者なんですが、あれどういうタイミングで観れば良いんですかね。待合室ではなく診察室ですよ。ほぼ治療で横になって目を閉じてる患者のどこに、映画を見る時間と余裕があるんだ。もしかして治療中に先生が観てんのか。ワークライフバランス完璧じゃん(ワークライフバランスを知らない)とか思ってたんですけど、私の場合、ちょうどスター・ウォーズでハン・ソロが急速冷凍されてアルフォートみたいになるタイミングで親知らずをぶっこ抜かれました。そんなことある?
前置きが長くなりましたが、抜いた親知らずの跡がうずいて、イベントでスベるかもしれません。でも一生懸命、お話します。
申し込みは締め切っていますが、Youtube 生放送で観覧できるそうです!お仕事や遠方の方はぜひ、Youtubeで観てください!
(URLは当日までに公開とのこと)
「愛されるウェブメディア」という素敵なタイトルで、しかも文藝春秋degitalの村井さんと、ハフポスト日本版の竹下さんに並んで、私。
今回ばかりは「なぜ私が……」とは言いません。私は、皆さんに愛していただいて、ここにいるからです。私はポンコツですが、私のことを愛してくださる皆さんのおかげで、かろうじて生きています。
よろしくお願いします。
皆さんに愛された記事を聞いてきました
ここからはぜひ、参加してくださる方はイベントの直前に読んでほしいのですが!
「これまでに多くの人から愛された文藝春秋とハフポストの記事」を聞いてみました。紹介してくださった方々、ありがとうございました。
読んでて楽しかったので、いくつか紹介してみます。
「逃げよう。自分を縛り付けるものから」が新しい地図。私たちにとっても。
SMAPはなんて、時代の空気とわたしたちの心に敏感で、そして、カッコいいのだろう。
「思わず涙がこぼれた」という、記者の一文が目を引きます。この一文を観て、私は「ああ、これは愛される記事だな」と思いました。私の周りのSMAPファンの多くは、同じ気持ちを持っていると思ったからです。同僚は泣いてました。記者なのに、読者の目線で書かれています。
竹下さんに聞いてみたら、一般的にメディアは黒子に徹して感情を抑えるのですが、ハフポストでは記者個人の思いを大切にしているとのこと。確かに、ハフポストでそういうパーソナルな体験や思いが書かれた記事をよく目にする気がします。私はハフポストではニュースを知りたいより、そこに関わる人の熱量や苦しみを知りたい気持ちが勝るので、そっちの方が好きだな。
【3.11】『君の名は。』新海誠監督が語る 「2011年以前とは、みんなが求めるものが変わってきた」
11月15日、ハフィントンポストは東宝本社で新海監督にインタビューした。『君の名は。』が空前のヒットになったことを監督自身はどう見ているのか。
「何年経っても何度でも読み返しています」と、フォロワーの岡村紘子さんから教えてもらいました。まずもうね、メディアの記事にそういうファンがいるのが、すごくないですか。映画でも小説でもなく、何度でも読み返したくなるメディアの記事は?って聞かれてみなさん、答えられますか?愛にあふれすぎている。
「君の名は瀧と三葉は、運命の相手と出会ったわけではない」という衝撃の新海誠監督の説明ひとつとっても、映画を観た人に「あっ、これはそういう意味だったのか」とビックリさせる、ファン垂涎の密度の記事です。でもファンだけではなく、エンターテイメントに携わる人、憧れる人は、心の杖になる内容なので読んでほしい。
おっさんずラブ&あな番 俳優・田中圭が「35歳のブレイク」を語った
「どうして自分は急にこんなことになったのか」と自問自答している。でも、このタイミングには何らかの意味がある。20代で今みたいな注目を受けていたら、絶対に勘違いしていただろうし――。/文・田中圭(俳優)
田中圭です。はい、優勝。優勝です。すみません、ちゃんと書きます。
田中圭さんを出しておけば優勝だと言われる昨今ですが、これは田中圭さんが優勝しているだけではなく、田中圭さんの魅力をものすごく上手く、あざとくならず、会話で引き出してるインタビュアーさんが素敵だと思いました。無料だと途中までしか読めないのですが、全文読んだ私は「俳優としての強みは、人に頼れるところです、格好つけようという気持ちがないので」など、田中圭さんの人柄がスッと伝わる、補足のような文章がとても好きでですね。「はい優勝」と言ってしまいそうなのですが、普通にアジェンダ通り画一的なこと聞いてたらこういう人柄を感じる文章って出てこないと思うので、記者さんがちゃんと事前準備して和やかな空気を作って、アドリブで聞いたんだろうなと思ってしまう。知らんけど。優勝。
村井さん曰く、読者にとても反響があり、読みて手と書き手、双方が盛り上がった記事とのことです。
落合の左足――田中慎弥
芥川賞作家の田中慎弥が語る。大谷翔平は、野球選手としては手足が長い。あの長さを急激に伸縮させて走塁や守備をこなすのは、かなり大変なのではなかろうか。
村井さんが「個人的に好きなので」という堂々とした理由で教えてくれた記事。いやーいいですね。私はそういう作り手が熱狂して自慢してくださる記事が一番好きです。
今までWEBメディアではこういう随筆(エッセイ)は少なかったそうです。私はエッセイばかり書いているので気づきませんでしたが、確かに、そうかもしれません。
で、これ、文章めちゃくちゃ上手いです。当たり前です。上手いと言うのすらおこがましい。
「何が足りないのか。また何が余分なのか。それらが分ってから書いていては一生が終る。分らないから、やる気がないから書いている。上るのではなく、下る。押すのではなく、引く。落合の左足のように。」
こんな文章が、WEBメディアで読めるって、もう意味がわからない……。私はここで涙腺が崩壊して、2回泣いた後に、自分のほぼ日手帳に書き込みました。一生忘れたくない名文に出会っちゃうと、もう、それを読ませてくれた媒体には感謝しかないよね。
「かんぽ不正販売」告発番組はなぜ放送延期されたのか。元NHK記者の池上 さんがその背景に迫りました。/文・池上彰(ジャーナリスト)
フォロワーの、かなったさんから教えてもらった記事です。かなったさんは文藝春秋が好きで、普通では絶対に読めない記事を出してくれるのが文藝春秋だから、読んでいるとのこと。
村井さんは「こういう文藝春秋らしい硬派な記事を読んでもらえるのはとても嬉しい」そうでした。
私はアホなので、池上彰さんと言うと、世界の情勢や社会問題をニュースを小学生でもわかるように解説してくれる人というイメージでした。アホです。でも、確かにこういうズバッと言いづらいことに切り込む池上彰さんの話は初めて聞きました。テレビや新聞では書けなかったり、書こうと思っても文字量が足りないものを思う存分突っ込んで書けるのは、WEBメディアの醍醐味なのかなあとも思いました。
私の愛された記事はこちらです
文藝春秋、ハフポストと比べると影響力が一粒のもち米のような私のnoteですが、もらった愛の量なら負けません。
私がこれまで書いた記事で、沢山の人に愛してもらえたなあと思うものです。
PV数で言うと、全記事の中でダントツ一位でした。さっと読みやすい文量も良かったのかなあと。私は「面白い」と言ってもらえることが一番うれしいんだなと気づいた記事でした。
これは、広がって本当に嬉しかった。弟や母のことまで愛しく思ってくれる人が、たくさんいました。知的障害について知ってもらえたきっかけにもなって、色々な夢を叶えてくれた記事です。
この記事が愛されたというよりは「岸田奈美」を愛してもらった、できあがった記事です。私を使って大喜利をしている気分、と誰かから言われましたが、本当にその通りだなと。
紹介してもらった記事をすべて紹介できず、すみませんでした。それではイベントでお会いできること、とても楽しみにしています。どうぞお手柔らかに、お願いします!
週末にグループホームから帰ってくる弟や、ばあちゃんと美味しいものを食べます。中華料理が好きです。