岸田 奈美
きみが家族じゃなかったらよかった(姉のはなむけ日記)
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きみが家族じゃなかったらよかった(姉のはなむけ日記)

岸田 奈美

グループホーム入居を目指し、ダバダバと奮闘する姉と弟の記録。前回のお話はこちら。

送迎車のためならエンヤコラと大分県別府市の車屋さんまで行ったら、なんと、ほぼ新車のセレナと出会えたのだった!

車屋の馬〆さんから、くわしい仕様や納期の説明を受けていると。

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電話が鳴った。

グループホームの責任者、中谷のとっつぁんからだ。ちょうどよかった。セレナを入手できたって言おう。喜ぶぞォ。

「もしもし、お姉さんですか」

「はーい!ちょっと聞いてくださいよ、中谷さん。ありましたよ!車!セレナ!ほぼ新車!7人乗り!」

「えっ、はっ……ええ……!?」

興奮のあまりたたみかけてしまった。しかし、中谷のとっつぁんの反応が予想と違う。ここは「ええっ!?」ではないのか。

いやな予感がした。


「あの、それはもう、本当に、ありがとうございます……そんないい車を……」

「どうしました?」

「ええ、あのですね、お姉さんのお耳に入れておきたいことが」

基本的にわたしのお耳には普段、右から左に抜けていくザルの役目しか持たせてないので、動揺した。

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しばらくは弟のグループホームの送迎車にかかる費用や持ってゆくお菓子に使います。毎月、家族で楽しく暮らすいろんなことに使わせてもらっているので、使いみちはよくnoteで紹介します。

岸田 奈美
小学館「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」ライツ社「もうあかんわ日記」発売中! キナリ★マガジンという有料定期購読noteで月4本エッセイを書くほか、役に立たないことを披露しています。 Official WEB→https://kishidanami.com/